令和2年7月1日付けにて橋本市民病院院長を拝命した駿田直俊(するだただとし)と申します。よろしくお願い申し上げます。
橋本市民病院は、和歌山県の北東部に位置し、大阪府と奈良県とそれぞれ府県境を有し、地域住民の医療および生活を守っていく上で非常に重要な医療圏の中にあります。
地域基幹病院としての重要な役割を当院が担っていることを十分自覚し、スタッフ一同、医療の質と安全の向上に努め、地域の医療・介護施設などの医療福祉関係の方々、そして地域住民の方々の信頼と満足の向上を目指し日々努めております。
当院の取り組みとして、まずは救急医療の充実です。令和元年度の年間救急車受け入れ2,284件、救急患者受け入れ9,876件でした。今後も地域の医療機関と連携し、十分な役割分担の下、地域住民の方が心も体も安心して生活できる救急医療体制作りを目指します。
次に病診・病病連携そして介護福祉施設との情報交換を密にするため、地域連携室を中心とした活動を日頃から行っておりますが、さらに連携体制を整え、周りの諸施設とそれぞれの役割を生かせる形での連携の充実をはかってまいります。
3つめは、スタッフの研修活動の充実です。特に医師については、卒後教育の中で、幅広い知識・技術をもち地域医療の中で働ける医師の育成が重要とされています。
当院では総合内科を中心として充実した研修システムを実行しており、外部からの評価もいただいております。さらに医師だけではなく看護師やコメディカル、その他医療に関わるスタッフのさらなる質の向上を目指します。
スタッフ自身が、自信を持つことができる環境の職場を作ることにより、患者様そして地域住民の安全・安心につながると考えております。これまで同様、院外、地域内での研修活動についても継続し、地域全体での医療の質の向上、充実に努めてまいります。
新型コロナウィルスにより、世界中でひとりひとりの生活が大きく変化する大変な状況となっております。
最前線にある地域医療の現場も医療スタッフ、チームがそれぞれこれまでとは異なる頭や体力を使い頑張っている状況です。それらを守っていく県域や県域を越えた医療補助体制の充実が最重要です。
これまで地域医療構想を基盤とした地域医療の在り方が論じられてきましたが、新型コロナ禍での状況も踏まえ、地域医療体制の在り方が大きく変化する可能性もあります。
こういう不安定な医療状況の中はありますが、なによりも重要なことは「地域住民の方々が安心して過ごすことができるための市民病院である。」ということです。
スタッフ一同常に心に念じる日々を努めてまいります。皆様のますますのご支援、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
橋本市民病院 院長 駿田 直俊