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カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)の対応について

当院では検出されたカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)が複数の患者さんから検出されたことから、厳重な感染対策の徹底はもちろん、患者さんの保菌検査や環境培養検査などを行ってまいりました。その結果、入院患者さんの検査において、カルバペネム系薬を分解するカルバペネマーゼを産生する菌の新規の検出は、2019年7月3日以降認められておりません。

そこで橋本保健所、奈良県立医科大学感染症センター、大阪大学医学部附属病院感染制御部などとの相談および検討の結果、2020年1月31日をもちまして入院患者さんの保菌検査を中止させていただきます。

本件について、患者さんをはじめ、近隣の医療機関、施設等にご心配をおかけいたしました。また、関係機関におかれまして、ご指導・ご尽力を賜りましたことを心より感謝申し上げます。

後も感染対策の基本となる標準予防策を中心とした感染対策により一層努め、職員一同、安心・安全な医療提供に邁進して参りたいと考えておりますので、引き続き宜しくお願い申し上げます。


今後の予定

令和2年1月31日 新規入院患者さんへのCRE検査の終了
令和2年2月29日 退院患者さんへのCRE検査の終了
令和2年4月以降  不定期でのCRE定点検査実施

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)の検出について

平成30年11月8日付でカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)が複数の患者さんから検出された件につきまして、当院ホームページに掲載させていただきました。

その時点で当院に入院されていた患者さん296名にご協力頂き、保菌検査を行ったところ、CREが検出されたのは1名のみでした。またその後、平成31年3月末までに1212名の入院患者さんの保菌検査を行い、14名の方からCREが検出されています。CREの保菌率は1.2%であり、従来日本で報告されているCREの保菌率と比較しても特別高い数値ではありません。また5名の方は入院時の保菌検査でCREが検出されており、院外でも保菌されている患者さんがいらっしゃることが分かっています。

当院では引き続き橋本保健所、奈良県立医科大学感染症センター、大阪大学医学部附属病院の専門家と連携し、入院患者さんの保菌検査と厳重な感染対策を継続してまいりますので、ご協力をお願いします。

令和元年5月28日
橋本市民病院 感染対策本部


橋本市民病院は、地域の皆さまの病気の治療および予防を通して、健康な生活を支えることを目的とし、日夜診療に邁進しております。また、医療の安全には細心の注意を払っておりますが、薬の効きにくい細菌(薬剤耐性菌)の一種である「カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)」が、複数の患者さんから検出されました。

橋本市民病院では、この事態を重く受け止め、橋本保健所に報告するとともに、奈良県立医科大学感染症センター、大阪大学医学部附属病院の専門家に相談しながら、その原因の解明を行うこととなりました。また、同時に耐性菌の感染が広がらないように、感染対策も厳重に行っているところであります。

患者さんをはじめ、橋本市民病院をご利用される方々に、多大なるご心配をお掛けすることになり、職員一同、心より深くお詫び申し上げるとともに、原因究明のための検査実施ならびに院内感染対策の更なる強化にあたり、皆さまのご理解とご協力を賜りたく宜しくお願い申し上げます。

なお、今後の経過と調査結果等については、当院ホームページにて、随時報告させていただきます。

平成30年11月8日
橋本市民病院 病院長

検査のご協力のお願い

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)という抗菌薬の効きにくい細菌(薬剤耐性菌)が複数の患者さんから検出されました。橋本保健所に報告し、大学の感染対策の専門家と有識者を交えて対応策を検討した結果、CREが検出されるに至った経緯を解明し、有効な対策を実施することを目的に、入院患者さん(一部を除く)を対象に「糞便」を用いたスクリーニング検査を実施することとなりました。

つきましては、検査の実施にあたっては、患者さん(もしくは、ご家族の方)にご説明のうえ、口頭で同意をいただくことになります。

なお、本検査で得られた結果については、個人が特定できないようにデータ加工を施し、当院感染対策本部、および奈良県立医科大学感染症センター、大阪大学医学部附属病院の専門家、橋本保健所で解析し、CREの感染経路の特定、予防のための対策の立案や保有状況の調査に使用されます。

ご不明な点がございましたら、主治医や担当看護師に声をおかけ下さい。感染対策の担当が説明に伺います。

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)とは?

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌「以下、CREという。」は、感染症の治療薬である抗菌薬のうち、カルバペネム系抗菌薬の効きが悪くなった(耐性ができた)腸内細菌科細菌のことです。

CREは、カルバペネム系抗菌薬に耐性であるばかりではなく、他の多くの抗菌薬にも耐性であることがあります。

CREは、抗菌薬に耐性であること以外は、通常の大腸菌などと同じく腸管の便の内にいる場合には、ほとんど病気(感染症)を起こすことはありません。また、このような状態を“保菌”と呼びます。

CREは、腸管内に住みついていることから、糞便によって汚染された物や、それに触れたヒトの手が主な感染源となります。

このCREが、稀に膀胱や腎臓などの尿路、胆のう、血液などに入り込み感染症を発症することがあります。このような感染症になった場合には、抗菌薬の選択が他の細菌の感染症よりも難しくなる可能性があります。


※抗菌薬とは、一般的には“抗生物質”とも呼ばれ、感染症、特に細菌性感染症の治療に用いる薬剤です。
※カルバペネム系とは、抗菌薬の中でも、最も多くの病気の原因となる細菌(病原細菌)に有効な広域抗菌薬の一つです。
※腸内細菌科細菌とは、大腸などの腸管内に住みついている細菌の一種で、大腸菌や肺炎桿(かん)菌(クレブシエラ)が代表的な細菌です。

治療と対策

これまでに当院で検出されたCREは、いくつかの有効な抗菌薬が存在するため、感染症を発症した場合でも治療は可能です。これは日本で分離されている大部分のCREに一致した特徴です。

CREが伝播する経路は、汚染されたヒトの手やドアノブ、手すりなど、触ることを介した接触感染によるものです。そのため、感染の拡大を防止するには、手洗い(手指衛生)が最も有効です。トイレに行った後、食事の前、病気の人を看病するときなどには、石鹸と水道水、あるいはアルコール性手指衛生消毒剤でしっかりと手を洗いましょう。

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